和紅茶アップデート近況報告

「たかちほ」について(2023.10)

たかちほも今年の分が無事入荷し、一定時間を経過したのでブレンドで整えております。
ただ、例年通りもう少し熟成のあと火入れ工程を入れた方が、より引き締まった香味になり、甘みも増すと思われますので、12月に入ってからの方がよいかもしれません。現時点でも軽やかな甘い香りがありますので、現時点のバランスの方がお好み、という方もいるようです。私の個人的に満足できる仕上がりになるのは年明けと思われます。

「草薙」について(2023.10)

ミルクティー向けのブレンドである草薙ですが、ようやく完成形に近づいてきました。アッサムにかなり近い香りが再現できていると思います。渋みの質はややセイロンよりで、もう少し渋みに重厚さが欲しいところですが、個人的にはようやく80点代をあげてもいいブレンドになったかと思います。まだ課題としてミルクを入れた時の水色、渋みのミルクとの親和性の部分が残っていますが、そこらの普及品のアッサムよりよいものに仕上がっていると自負しています。ぜひお試しください。

「南薩摩ファーストフラッシュ」について

2023年全般に言えることですが、今年は少しフレッシュでキレのある味わいの紅茶が多くできました。特にべにふうきなどはそうです。南薩摩ファーストフラッシュも、昨年やおととしに比べると収斂性のある渋み、キレ、爽やかな香りがトップに出ております。昨年までの重厚な香りとは少しだけ個性が違って感じるかと思いますが、私は個人的に今年のこの感じが南薩摩の本来の味と思っていますので、自信をもっておすすめ致します。
他に杵築紅茶なども久々にその産地の個性がはっきりしたファーストフラッシュになっております。

「みらい」について(2023.6)

桜の葉の香りが特徴の「みらい」ですが、今年の分が入荷しております。ただ、みらいの特徴として新鮮なうちは青みが強すぎて飲みにくく感じる時があります。私の思う飲み頃は9月か10月以降です。ご購入の際、一度お飲み頂いたあと、再び蓋をして常温でしばらく寝かせると、余分な青みが飛んでいきます。みらいは特徴を活かすために酸素を抜いた状態で缶加工しております。蓋を開けて数日後でも香りが随分良い方に変化していると思いますので、皆様じっくりお楽しみください。