くれはで販売している扱う定番紅茶の中で、最もすっきりとして雑味のない紅茶。香りのテクスチャ的にも天に位置していますし、雑味のなさで、珍しく柑橘に合わせやすい和紅茶です。
通常、緑の要素があるお茶に柑橘を合わせると、生ごみっぽい香りになってしまって料理の現場やバーテンダーさんから敬遠されてしまいますが、月ヶ瀬は味も香りもマッチしやすいです。
長く淹れても苦渋味が出にくく、清廉タイプに分類してもいいくらいの爽快な香りを持っています。
ここ数年、生産者の岩田さんが改良を重ね、香りと後味の爽やかさにより特化した作りにされているので、清廉に分類しようとも思いましたが、余韻が長引かず、日常的に飲めるお茶、というコンセプトであるため、私は滋納に分類し、そのような淹れ方、扱い方をしています。この辺りは微妙な部分ですので、清廉タイプのように香りを引き出す方に重点を置いた淹れ方をされてもいいかもしれません。
テクスチャ的には天に位置していまして、トップに非常に特化したような香りはありません。ただ、若々しい若葉の香りから白いお花の香りまで広くゆるりと持っています。
柑橘には合わせやすいと言いましたが、若さのある香りですので、生魚などと合わせるとよほど鮮度のあるものでない限り、臭みの方を引き出してしまいます。フルーツ系に合わせるとフルーツのつんとした部分を引き出すので、果物がフレッシュになったように感じることもあれば、ツンと刺激のように感じることもあります。
一般的には梅、桜、紫蘇といった和の香りはよく合いますし、ミントや柑橘にも合わせやすく、白や黄色の要素の香りにもあいます。みかんとか、クチナシの花など。オリーブオイルなども相性合わせやすいですす。フレッシュな酸味のあるものに幅広く合わせられる和紅茶です。