和紅茶 テクスチャマッピング

テクスチャマッピングについて

テクスチャマッピングはお茶や食材のもつ香味の性質を感覚的にとらえる為に作ったものです。
本来は私の頭の中で考えていたもので、ブレンドやペアリングの時に活躍していたのですが、人に説明するときに中々言葉では伝わりにくいので、図解にしました。

よくお茶の香味を図解にするときに、円グラフや棒グラフのようなもので表すやり方がありますが、私のなかでは同じ渋みでも、若い新芽の渋み、熟した葉のもつ渋み、しっかり発酵が進んだものがもつ渋みは全く違うものですし、花のような香りでも、その花の香りが時間が経つとどう変化するのか、他の食材と合わせたときにどう感じるようになるのか?という事をより捉えやすくするには、このような自然界の動きの中で考えた方が分かりやすいと思っています。

こちらのテクスチャマッピングは皆様で個人の使用は、常識的な範囲で自由に使って頂いて大丈夫ですので、画像を保存してきままにお使いください。

※商業用等に使用される場合はご一報お願いいたします。

テクスチャマッピン(PDFファイル)

テクスチャマッピングの見方、考え方

テクスチャマッピングは上を天、下を地と考えます。食材や飲み物がどのような位置にあるかを考えます。
お茶で例えれば、

・緑茶は緑の若々しさを残し
・ウーロン茶は少し発酵させて花のような香りに変化し
・紅茶はさらに発酵させて味と香りに幅を持たせたもの

という感じです。
これはあくまで感覚的に捉えたものですので、必ずこれでないといけない、というわけではありません。人によって、お茶によって、捉え方が違うこともあるでしょう。お茶の緑の感じ、ウーロン茶の華やかな感じ、紅茶の熟した感じがお茶の発酵と共に変化しながら地に近づいていく感覚が共有できるならそれでよいと思います。

図に表すのも、皆さんの自由なやり方でいいです。大事なのは、それぞれが食材や飲み物の要素を理解しやすくなることです。

お茶や食べ物のティスティングに馴れてくると、一つの食材の中に色んな要素があることに気が付きます。

和紅茶で言えば、熟成した感じの中に若い緑の印象があり、少し蜜のような甘さもあり、少し香ばしい香りも一緒に感じたり、ということもあるでしょう。

お茶のプロであれば、それが品種由来の香りか、製造の過程で出たものか、という事を解析しますが、一般の人には関係なく、感じる香りを気ままに図にしていくといいと思います。私は折れ線グラフで表しますが、これも皆様自由でいいです。
私が折れ線にしているのは、他のハーブをブレンドしたりフレーバーをつけている訳ではない、シングルのお茶であれば、特定の香りは必ず徐々に成分が変化してできているもののはずですすので、その中間にある要素も必ず存在していると思っているからです。
例えば

金木犀の花のような香りと、フレッシュな緑の香りの両方を感じるお茶があったとします。時々、そういうお茶に会う時ありますよね。

(画像添付 花と緑の香り1)

棒グラフにすると、緑の要素を感じつつ、一番印象深いお花の要素を強い方に持っていくことになるでしょうが、そうすると、緑の部分よりも柑橘の要素とかの方がグラフとしてみると強いように見えます。でも実際には感じないから変だなぁ。と思う人もいるでしょう。

私は、実際に感じなくてもお茶の中にその要素は入っているだろうと思っています。さらに、例えばフレッシュな緑の香りが熟成やペアリングで変化してく時の予測を立てるのにも使えますので、一つ一つの要素を点でなく線で繋いで使っています。

しかし、これも皆さんが感覚的に違和感を感じるなら、好きなように自分にとってしっくり来る形で記してみればいいと思います。

ティスティングに馴れると若い渋み、熟した香り、柑橘の苦み、熟成の進み過ぎた果実のような甘み、長期熟成させた黒酢のような酸味、若い枝を折った時のようなツンとした香り、といった感じに、単なる五味や香りを自然界の様々な状態で表せるようになります。テクスチャマッピングの中でどの辺に位置するかを考えていくと、香味を立体的に考えることができるようになり、その後どう変化していくかの予測もできるようになります。

各和紅茶のテクスチャマッピング

嬉野紅茶
きつき紅茶ファーストフラッシュ


テクスチャマッピングに関する情報は順に追記していきます。お楽しみに!